8月 04日, 2025年

海の日に山で過ごす

海の日に山で過ごす

悠々庵の吉田です。
いかがお過ごしでしょうか。
 
暑い日々が続いておりますね。
前橋も昨年同様、体温より高めの毎日です。
 
ならば涼しいところへ行こう、ということで
海の日の3連休は北アルプスの北東にある、風吹大地へ登山に行ってきました。
ここには、私達の恩人が営んでいる山荘があるのです。
 
 


 
一昨年前のお正月休みに、キリマンジャロ登頂をしたのですが
なんせ登山は全くの素人でして、あるのは多少の体力のみ。
付け焼刃でその年の週末は、野反湖トレラン・富士山・白山・白馬登山と山練を積んでおりました。
 
10月、白馬岳へ。
早朝から登り始め、その日の宿が見えるところまで来ていました。
しかし前日に予想以上の積雪があり、すれ違う登山者の方も
「アイゼンが無いから引き返します」と皆さんおっしゃいます。私達も持っていませんでした。
雪山は美しいけれど、不慣れな私の足元は滑ります。まだ日が高いうちに判断しないとなりません。
 
地図を見ると、白馬岳とほぼ反対方向に山小屋がありました。
早速仲間と相談して山小屋の変更を決め、近くの小屋から衛星電話でその旨を伝えてもらいました。
経験が乏しい私には、経験のある仲間だけが頼りでした。
 
 


 
大きな石だらけの白馬乗鞍岳を下ること2時間、やっと木道へ出ました。
うっすら雪の積もった木道は滑りやすく、私も転んでウエアも足元も泥だらけになりました。
木道から落ちると自力ではなかなか起き上がれず、ザックを引っ張り上げて起こしてもらいました。
 
日が落ちて暗くなり、雨も降りだして心細くなりましたが
用意していたヘッドライトを初めて使う練習もできました。
 
6時半過ぎに、やっと到着。長い一日でした。
 
心配そうなご主人の顔を今も覚えています。
美味しい暖かな食事と、とっておきのワインをこっそり出してくれて
私達は心から感謝しました。
 
そして翌朝は、快晴。
朝食後、まるで夢のように静かな湖畔をぐるり一周案内してもらい、
サンショウウオを初めて見ました。可愛かった。
 
 


 
こんな経験ができたのも、連れて行ってくれた仲間と
山小屋のご主人が受け入れてくれたからです。
だから今回は、北海道出張のお土産の鮭とばと日本酒900mlのパック酒を背負って(重くて途中で持ってもらいましたが)
会いに行ったのです。
 
この山小屋は、一人で切り盛りなさっているので
SNSにはアップしないで欲しい、といつもご主人は言います。
 
まあ、秘密の場所があるのも、いいものですね。