こんにちは。YOUYOUANGネットショップ担当のYです。
いかがお過ごしでしょうか。
11月というのに、まだ初秋のようなさわやかな陽気が続いておりますね。
芸術の秋、と言えるかどうかはわかりませんが
今日は着物の織物「反物」のお話です。
NY帰りの女性スタッフが、隣の机にいるのですが
彼女のライフワークが「織物」なんです。
30年前に、福島の昭和村で
「からむし織姫体験生」が始まった時の第一期生だそうで
10カ月滞在(ホームスティ)して技術を体験したという
貴重な体験をしている方です。
重要無形文化財に登録されている「越後上布」は、越後で作られる麻織物の
特に上等なものを指しますがそれは昭和村のからむしを使って織ることが条件とされているのです。
生成り色が美しいからむし織。寺院献上品としても使われるようです。
からむし織は、その地でないとからむしが手に入らないため
地元前橋に戻った後には、引き継ぐことはできませんが
群馬には「桐生」という日本でも有数な織物産地があります。
今でも時折桐生まで出向いて、機織りを習っているようです。
なんとご自宅に自前の織機も持っているとのこと!
まるで鶴の恩返しのようです。
こちらは八寸名古屋帯 色とりどりの模様の部分は群馬の糸を使った作品です。
縦糸を巻き取っている様子。こうやって1本1本の糸を並べて織っていくなんて!
気が遠くなりそうです。
いくつかの反物を見せてもらいましたが、アパレルにお勤めだったのがうかがえる
大変センスの良い反物ばかりでした。
「商品にはならないから」という本人を口説き落とし1反買わせていただき、
彼女の気が変わらないうちに、とっとと着物に仕立てました!(笑)
やや強引に買い取った反物で作った着物はこれ。(笑)
これも群馬の糸を彼女が染めて織った反物です。横糸が手紡糸なのでとても味わい深い
風合いになっています。
香道の姉弟子からもらった塩瀬の帯をしめました。
せっかくのご縁ですので、この「からむし織」を使った、匂い袋や香りの小物を企画しようと
思います。
自分の知らない場所で、知らない美しい日本のモノ、歴史のある素敵なモノがたくさん
あるのだな、と思うと当たり前のことだけど、じんわり嬉しくなってきますね。
そろそろ温かさもずっとは続きません。
寒さに向かう季節、風邪などお召しになりませぬように。
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